所得税の徴収規則変更＝累積所得には分割計算も可

ニッケイ新聞　２０１１年２月１０日付け

　９日付フォーリャ紙によると、連邦政府が８日に所得税徴収規則の変更を発表。これにより、蓄積された大口所得への税金は分割所得としての計算が可能となる。
　訴訟などによって数カ月分の年金や給料を一度に受け取った納税者は、新規則導入により、従来に比べ少ない額の所得税を支払うことになる。
　８日に発表された規則では、従来は受け取った月を対象にして計算されていた所得税を、所得の対象となった月数も参照して計算できるような変更が行われた。
　例えば、裁判を介して２０カ月分の残業代として２万レアルを受け取った場合、従来の規則に基づくと、一度に支払われた額全体に２７・５％の税が課され、４８０７レアルを払わなければならなかった。
　しかし、新規則では、免税対象限度額の１４９９・１５レアルより少ない月々１千レアルの所得とみなされ、所得税は払う必要がなくなる。
　同額の２万レアルを１０カ月分の残業代として受け取った場合は月々２千レアルの所得となり、課税率は７・５％。３７５・６４レアルを払えばよいことになる。
　今年は規則変更の年ということで、確定申告時の計算にはどちらを選んでも良しとされている。
　医療費などの控除対象項目で多額の出費があった人は、それらの額の払い戻しを受けることができるため、従来の規則の方が有利となる。