ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | カンポス氏だけではない=飛行機事故で他界した政治家
13日に飛行機事故で他界したカンポス氏(PSB)
13日に飛行機事故で他界したカンポス氏(PSB)

カンポス氏だけではない=飛行機事故で他界した政治家

 13日午前中に起きた10月の大統領選挙の目玉候補だったエドゥアルド・カンポス氏の飛行機墜落死は、国の内外に衝撃を与えた。ブラジル国内の有力紙のサイトはどこも紙面を大きく割いて報道を行なった。また、国外でもアルゼンチン、メキシコ、スペイン、イタリア、フランスなどの有力紙のサイトで大きく報じられている。
 それは今回の大統領選挙では接戦が予想され、仮に現職のジウマ大統領が敗れるようなことがあると政界や経済界に与える影響が少なくないためだ。また、カンポス氏が、ここ20年、ブラジル政界の中核を担ってきた労働者党(PT)と民主社会党(PSDB)による「2大政党時代」を終わらせるべく出馬したことで話題を呼び、世論調査でも3位、10%前後の支持率を受けていたことも大きな反響の一因だった。
 そうしたこともあり、13日のブラジルの新聞のサイトはカンポス氏一色となったが、その中のひとつ、グローボ局のG1サイトに「飛行機事故で死亡した有力政治家」というものがあった。それによると、ブラジルではこれまでもかなりの大物人物が犠牲になってきている。
 1967年7月18日には、64年4月からはじまった軍事政権下で初の大統領職を務めたカステロ・ブランコ氏が、大統領退任の4カ月後、セアラー州フォルタレーザの上空で、搭乗していた飛行機の最後部が空軍の軍用機と衝突して墜落し、死亡した。
 1992年10月16日には、反軍政勢力として野党の民主運動(MDB、現在の民主運動党・PMDB)のリーダー的存在であり続け、1988年に下院議長として新憲法制定に貢献したウリセス・ギマリャンエス氏が、リオ州のアングラ・ドス・レイス海岸でのヘリコプターの墜落事故で死亡した。この事故では同氏の妻のモラ氏や農相や産業通産相を歴任したセヴェロ・ゴメス氏なども亡くなった。この事故後、ウリセス氏の遺体は発見されていない。
 2003年10月4日には、元ブラジル労働党(PTB)党首で、ブラジル史上初の大統領罷免となったフェルナンド・コーロル氏が大統領選に臨んだときの会計役を務めたジョゼ・カルロス・マルチネス氏が、自身の運転していた小型飛行機がパラナ州グアラトゥーバで墜落して死亡した。コーロル氏に関しては、大統領就任時代に気に入らない人物を黒魔術で呪っていたとの証言が元妻をはじめとしてなされており、実際に周囲の人物が次々と怪死をしていたことから、「コーロルの呪い」として恐れられてもいる。(13日付G1サイトより)