ニッケイ新聞 2011年2月24日付け
サンパウロ州政府は、工場やショッピングセンターなど大規模な消費者らに自家発電をするようにと推薦していると、23日付フォーリャ紙が報じた。特に推奨されているのは消費電力がピークとなる時間帯の発電で、今月初めに大サンパウロ市圏250万人が被害を受けた大停電のような事態を避ける考えだ。
同州政府によると、少なくとも年末までは、サンパウロ市南部や同北部、ABC地区で大停電が起きる可能性があるという。
ジアデマのショッピング・プラッサ・ダ・モッサでは、日中はエレトロパウロから供給される電力を使うが、17時30分からは天然ガスを使った自家発電に切り替えている。ショッピングを管理しているAD社では、将来的には一日中発電する考えでいる。
また、サンパウロ市アラメイダ・サントスにある有名ホテル『Renaissance』も自家発電量を拡大する考えでいる。
停電は頻繁に起きており、サンパウロ市北部では、21日午後の豪雨から26時間経っても停電している所があったという。
電力会社のAES・エレトロパウロが顧客をなくす一方、ブラジル最大の天然ガスを販売しているコンガスは新しい顧客を獲得するために特殊部署が設立された。
ブラジル大口電力消費者協会のパウロ・ペドロザ会長は、「政府は大規模な消費者を追い出すのではなく、給電の品質を要求するべき」と述べている。