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波紋呼ぶカサビ氏動向=14年のサンパウロ州知事選にらんで

ニッケイ新聞 2011年3月3日付け

 【既報関連】カサビサンパウロ市長が民主運動党(DEM)を離脱して新党を結成後、社会党(PSB)と合併する可能性が取り沙汰され、様々な波紋を呼んでいる。
 カサビ氏のDEM離脱は2月24日付フォーリャ紙が報じたもので、1日付エスタード紙によれば、DEM党幹部は、ジュラウド・アウキミンサンパウロ州知事やアエシオ・ネーヴェス上議らの協力も仰ぎ、党の四散防止に躍起になっている。
 カサビ氏のDEM離脱とPSBとの合併は、2014年のサンパウロ州知事選を念頭に置いたもので、同知事選で再選を目指すアウキミン知事にとり、DEMの求めに応じるのは、知事選対立候補の力をそぐ事にも繋がる。
 2日付フォーリャ紙によれば、アウキミン知事は、カサビ氏が結成する新党への移籍が見込まれるギリェルメ・A・ドミンゴスサンパウロ州副知事が、2012年のサンパウロ市長選で民主社会党(PSDB)候補に敵対する可能性が高い事も懸念している。
 一方、ブラジル民主党(PDB)の名でカサビ氏が結成する新党は、将来のPSBとの合併を見込み、人道主義の項目を定款に盛り込むとの予想は2日付エスタード紙。
 PSB内では、PDBとPSBが合併すれば、元サンパウロ市長のルイーザ・エルンジーナ下議やガブリエル・シャリッタ下議ら、カサビ氏と折り合わない党員離脱の可能性を懸念する声が出るなど、カサビ氏の動向は、政界の注目を集めている。
 2月28日にカサビ氏と昼食を共にしたDEMのジョゼ・アグリピノ上議によれば、カサビ氏は党離脱も含むすべての意思決定はカーニバル以後と表明したという。