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リオ市=元皇后の船着場見つかる=歴史展覧センターの開設へ

ニッケイ新聞 2011年3月4日付け

 リオデジャネイロの港地域で元皇后の船着場の構造物が見つかったと、2日付エスタード紙が報じた。
 フランス人建築家グランジジャネ・デ・モンチグニが1843年に設計した元皇后テレーザ・クリスチーナ歓迎用の船着場跡が、バロン・デ・テフェ通りの新しい下水道工事現場の発掘中に見つかったもので、国立歴史や芸術遺産研究所(Iphan)からの要請を受けた国立博物館の考古学者らが、現場での発掘作業を指揮する。
 エドゥアルド・パエス市長は、遺跡は取り壊さず、新しい市街化計画に統合し、展覧センターを作成すると述べた。
 Iphanのカルロス・フェルナンド・アンドゥラデ所長は、「我々にとってローマ時代の遺跡に匹敵する大発見を保存し、町の市街化計画に取り込むというアイデアは素晴らしい」と賞賛。現場周辺をさらに掘り広げるようポルト・マラヴィリャ・プロジェクトの担当業者に請求した。
 3日付エスタード紙によれば、発掘現場からは当時の下水施設跡と見られる建造物なども見つかり、リオ市が計画していた下水道工事は変更する必要が生じている。遺産研究所は、「下水管敷設ルートの変更は既に請求済み」と説明した。
 発掘現場はアフリカからの奴隷が上陸した場所とも考えられており、歴史家のマノロ・フロレンチノ氏は、この場所からは少なくても250万人の奴隷が上陸したと見ている。

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