ニッケイ新聞 2011年3月8日付け
かつてはA、Bクラスの専売特許だった自家用車がCクラスにも普及し始めてから久しいが、2010年中に初の新車を購入した人は全国で40万人おり、その大半は新興Cクラスと6日付エスタード紙が報じた。
40万という数字はチリ、コロンビア、ベネズエラ3国での販売総計に匹敵し、所得が向上して出来たゆとりで、初の新車購入というパターンは当面は続く見込みだ。
09年は新車販売の24・5%だった3〜4万レアルの車が32・1%に増えた一方、3万未満の車は37・3%から253%に減少。平均1・5%とされる価格上昇以上に、低金利の長期ローンなどを利用した消費者の購買力向上が影響していると考えられる。
1、2月の自動車販売は順調で新記録を更新しており、第1四半期に車購入を希望する人も昨年同期比で5・3%も多いため、政策基本金利引上げの影響が表れるのは4月以降と見られる。家族収入が月に1200レアル以下のDクラスでも持ち家購入後は自家用車購入希望と見る専門家が多く、ブラジルの自動車産業や関連業界には〃斜陽〃の言葉は無縁のようだ。