ニッケイ新聞 2011年3月15日付け
1月下旬に民間航空局から発表されたブラジルの空港で航空会社と乗客から徴収する、離着陸料金や空港滞在機に対する料金の再調整が14日(月)から始まったと、14日付G1サイトが報じた。
2月には、国防省のブラジル空港インフラ業務公社が、乗客が航空会社に払う空港利用料金を設定。国内便利用者の空港利用料金は最高20・66レアル、国際便利用者は最高67レアルまで値上げされる。
料金は空港ごとに異なり、空港の大きさと動員数によって四つのカテゴリーに分けられた。最も調整率が大きい第1カテゴリーには、ブラジリアやコンゴーニャス、グアルーリョス、クリチバ、フロリアノポリス、フォルタレザ、マセイオ、マナウス、ナタル、ポルト・アレグレ、ヘシフェ、ガレオン、サントス・ドゥモンテ、サルバドール、サンルイス、ベレン、ベロ・オリゾンテの空港がはいっている。
また、1月には民間航空監督庁(ANAC)が採用された新しい規則が設定されている。それによれば、空港側がピーク時か混雑しない時間帯かによって、100%までの割引又は20%までの割増料金徴収を許可している。
最大20%の割増料金の徴収は、他の時間帯に割引を付与することによって補償する必要があり、料金変更は公開日の最低30日前に発表されないといけない。また、年末に徴収される料金はANACが定めた上限額を超えてはならないと決められている。
一方、空港の利用料金や旅券が値上がりしているにもかかわらず、サービスの質の低下が目立っており、最終目的地に到着した際に預けたはずの荷物が届いていないとか、荷物破損というケースが増えてきている。
14日付フォーリャ紙によれば、2010年には荷物関連で7170件もの苦情が届けられ、2009年と比べ74%の増加となった。同期間中の、乗客の数は21%の増加だった。
今回の料金調整は2005年来のもので、空港の効率を高め、サービスの質を向上させるための料金再調整の必要を説くANACは、2013年からは5年おきに調整を行うと話している。