ニッケイ新聞 2011年3月16日付け
「原発が爆発したって本当ですか」「息子が日本から帰ってくる予定なんですが成田空港は動いていますか?」「先日宮城県から来伯していた来賓の無事が確認されました」—。朝から編集部の電話は地震関係の問い合わせや連絡で鳴りっぱなし。加えて今日もSBTなどブラジルメディアが取材に押しかけ、記事を書く時間もない中、昼から突然数時間もの停電——。新聞が日付どおりに読者の手元に届いていたら、編集部員の努力の賜物か。
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先日男性の読者から編集部に電話があり、今回の東日本大震災を利用したいわゆる「振り込め詐欺」が発生する可能性があるのではないかという。日本に住み、連絡が取れない親族やその代理人を騙って金を振り込ませる手口が起きるかもしれない、新聞社で注意を呼びかけるべきと話していた。実際に起きるかどうかは分からないが、可能性はある。注意は必要だろう。その電話を受けた日、日本最大の検索サイト「ヤフー」の関係者を勝手に名乗り、東日本大震災への義捐金を振り込むよう求める勧誘が電話やメールでなされているという記事もあった。日本の報道では、ヤフー広報は「こちらから寄付を働きかけることはしていない。気をつけてほしい」と注意を呼びかけている。