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リオ市=UPP配置で不動産高騰=スラム街の暴力減少の影響

ニッケイ新聞 2011年3月17日付け

 リオ市北部のスラム街(ファヴェーラ)では、平和駐留部隊(UPP)の配置により2010年に不動産価格が高騰と16日付フォーリャ紙が報じた。
 グランデ・チジュカ地区のヴィラ・イザベルでは、2LDK(寝室2部屋を備えた家)の1平方メートルあたりの価格が59・6%も値上がりした。チジュカ区でも48・7%の値上がり。
 2010年のみの変化の割合を考慮した場合、リオ市北部の不動産の値上がりは南部以上で、最大のものとなる。
 グランデ・チジュカは暴力事件などが盛んで土地の値段は安かったが、2008年から始まったスラム街へのUPP設置が、2010年にグランデ・チジュカでも実現し、治安がよくなった。また、2014年のワールドカップの決勝が行われるマラカナンスタジアムが近いこともあり、不動産価格を上昇させた。
 リオ市南部でも、UPPの設置後、一部の不動産が2倍にまで値上がりしたところもあった。
 2010年、コパカバーナ区の2LDKは平均60万3400レアルとなっており、2009年度の29万9600レアルと比べ101・4%も値上がりした。
 UPPが最初に配置されたボタフォゴ区では4LDK(ベッドルーム4部屋を備えている住居)の住居が114・12%の値上がり、一等地のイパネマ区では158・59%の値上がりで、4LDKが平均で370万レアルとなっている。
 「住宅付近の安全は重要な要素であり、UPPが配置された地域の不動産は瞬く間に値上がりした」とサンパウロ商用・住宅不動産売買・賃貸・管理業者組合の金融担当マリア・テレザ・メンドウサ・ジアス副社長は説明している。

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