ニッケイ新聞 2011年3月23日付け
巨大地震の被害に苦しむ日本を応援しようと、ブラジル日系社会でも支援活動が活発だ。本紙に掲載しただけで既に10以上の口座が開かれ、義捐金を受付けている。
関係者の熱意には頭が下がる。ただ思うのは、今のように統一感のないままそれぞれの動きが続いた場合、いつか〃息切れ〃してしまうのではないかということだ。
今の状況は移民百周年の時を思い出させる。あの時も全伯各地で委員会ができ、それぞれ立派な祭典を完遂した。その一方、動きは各地域に留まり、全伯の団体をまとめるまでは至らなかった。
今回の支援活動はどのように展開するだろう。地域に留まるのか、それとも最後はブラジル日系社会が一体となって父祖の国に思いを伝える動きになって行くのか。
百周年は1年で終わったが、この震災からの復興は数年に亘るだろう。まだこれからだ。熱意を継続につなげるために今何ができるか。(ま)