ニッケイ新聞 2011年3月26日付け
24日、マナウス市で行われている持続可能性に関する世界フォーラムに、俳優で元カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガー氏などが参加し、ブラジルでの新しい水力発電所の建設に反対を唱えたと、25日付フォーリャ紙が報じた。
シュワルツェネッガー氏は、ハリウッドの同僚で映画『アバター』の監督でもあるジェームズ・キャメロン氏とは異なり、ブラジル政府のベロ・モンテ水力発電所建設の決断についての直接の批判を避けた。「私は水力発電の専門家ではないので、コメントしない方が賢明だろう」と述べた。
アメリカで最も環境を重視し、エコロジーとされている州の元知事は、より効率的なエネルギー政策には、すべての分野を取り組んだ討議と投資が必要だと提案した。また、「カリフォルニア州はエネルギー効率に優れており、効率が上がるたびに石炭利用の火力発電所を一つずつ閉鎖している。ブラジルでも効率性を追求すれば、新たな発電所の建設を防ぐことができるだろう」と述べている。
一方、昨年の同フォーラムにも参加したキャメロン氏は、ベロ・モンテ水力発電所の建設に反対したことについて「私は部外者で、ブラジルのする、しないには口出しできない立場なのに、傲慢だった」としつつ、「私はエネルギー問題について多くの研究を行っており、問題も理解している。ブラジルには発電を拡大するための別の方法があるはずだ」と述べた。
キャメロン氏は太陽エネルギーの使用を推薦しており、「ブラジルは太陽エネルギーを助成することで、経済ブームを巻き起こせる」とも述べている。