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ブ三井物産で社長交代=中山氏に代わり藤井氏

ニッケイ新聞 2011年3月26日付け

 ブラジル三井物産の中山立夫社長(58、東京)が帰国して本社の自動車本部長に就任することになり、4月から着任となる新社長の藤井晋介氏(しんすけ、52、岡山)と共に来社した。
 中山社長は「百周年の4月に着任し、皇太子殿下にご進講させていただいたことが大変名誉なこととして強く記憶に残っています」との印象を語る。前任地のカナダに続いて当地でも会議所会頭を務めた。「時節柄社長交代式は取りやめにしたいと思います」という。帰京は4月中旬の予定。
 この3年間で食糧事業に着手するために500億円を投資し、10万ヘクタールの土地を購入して農産物生産事業を軌道に乗せた。「これからは鉄道や港湾関係のインフラ事業を手掛けていきたい。まだまだ大きくなります」と力を込めた。
 大震災の影響で日本国内では復興に力を入れることになるが、「ブラジルへの注目はむしろますます高まる。有力企業がどんどん進出してくる」と見ている。
 一方、藤井氏はニューヨーク6年、ペルー3年の豊富な駐在経験を持ち、主に金属資源本部に所属し、ブラジルのバーレなど資源関連の専門家だ。「最近のブラジル発展には本当に目覚しいものがある」とし、同社駐在員も5年前の30人に比べ、現在は60人の陣容を誇るまでに。「新しい仕事をどんどん事業化していきたい」と強い意欲を見せた。