ニッケイ新聞 2011年4月6日付け
ソフトテニス(軟式庭球)普及を目的に若梅良輔さん(27、千葉)が指導のため来伯、受け入れ機関であるアルモニア文化協会を基盤に1年間、活動を行なう。
今月1日に同協会の本村マリオ理事、北海道ソフトテニス連盟参与の後藤則應さん(70、北海道)と共に来社した。
ソフトテニスは、世界約60カ国に愛好者がいる日本発祥の球技。日本国内では、サッカー、野球に次いで競技人口(約700万人)が多い。
若梅さんは全日本学生王座決定戦で3位を獲得している。父の明彦さんは全日本大会で数度優勝、現在強化委員を務めるソフトテニス一家でもある。
知人を通じて09年に約10日間、日本カントリークラブ、コーペル・コチア、USPなどで普及活動を行なった後藤さんが、アルモニアに受け入れを要請していた。日本から長期の指導員派遣は今回が初だという。
「09年に三重県であった『第1回ジュニア世界大会』でもブラジル選手は健闘していた。まだまだ強くなる。バンバンやって欲しい」とハッパをかける。
若梅さんは日本語を教えながら、午後の課外活動で希望者を対象に指導する。
「日本の規律なども教えてもらいたい」と期待する本村さんは、公立校での指導の可能性を探り、サンベルナルド・ド・カンポ市と交渉中だという。
日本連盟から寄贈されたラケット60本、ボール600球を携えてきた若梅さんは「ポ語は分からないが、体で伝えていきたい。ソフトテニスの楽しさを知ってもらえれば」と笑顔で抱負を語った。
二人は、普及活動のためパラグアイとアルゼンチンを回る。後藤さんは14日にブラジルを発ち、若梅さんは今月中旬から指導を始める予定。