ニッケイ新聞 2011年4月6日付け
県人会式典の中止、経済使節団の延期・・・、東日本大震災を受け、予定されていた日伯交流の機会が変更を余儀なくされている。復興への道筋が見えず、原発問題も進行中の現状からすればやむを得ないことだが、残念なことだ。こうしたケースは今後まだ出てくるかもしれない。
そんな中、目立たないながらも一つの交流機会が先送りになった。すずめ踊りなど仙台の芸能を研修するはずだったジュリアーノさんだ。3月20日の出発予定だったが、震災により中止に。日本が好きで、ようやく掴んだ機会だった。
先月宮城会館で開かれた震災支援のフェイラ。ジュリアーノさんは、義捐金のための焼きそば作りに励んでいた。「残念だけど仕方ない。次の機会には行きます。今は手伝いです」と明るく話していた。当面は難しいかもしれないが、いつか夢の叶う日が来てほしいものだ。(ま)