ニッケイ新聞 2011年4月28日付け
文協に新たな問題が持ち上がっている。IPTU(家屋税)未納問題である。4年間で145万レアル(約7千万円)というから、結構な金額だ。第2のINSSに発展するのでは…との危惧の声もあるが文協側の説明はこうである▼請求は来るが、無税申請することによって数十年間払っていなかった。それが07年になってから、文協ビル内に事務所を所有する団体も含めた請求となり、泡を喰ったというわけだ▼文協は、以前通り別々の請求にすること、そして文協分は無税対象にしてほしいとの申し立てを進めている。ちなみに文協内に不動産を持つ団体は、文協、援協、救済会、エスペランサ婦人会、ブラジル裏千家、日本舞踊の藤間流▼課税、非課税をまとめるから話がややこしくなる。つまり税金を払っていた団体もあるわけだ。某団体の関係者に聞くと、「請求がなくなった段階で文協にも聞いたが返答がどうだったか…所有後数十年経ったので無税対象になったのかと理解していた」とか▼元援協事務局を購入予定にしている県連に聞けば、すでに売り手側の援協自体がサンパウロ市に対して、個別の請求を要求しているとか。解決次第、購入へ—となるのだろうが、どれだけ時間がかかるだろう。INSS問題も当初、文協幹部も楽観視していたように思う。二の舞になられければいいが▼この問題を指摘するのは、林アンドレ文協評議員である。木多体制打倒を目指す小川派の理論派であり、こうした問題を公にしない現体制の体質を30日の評議員会で追及すると見られる。下馬評では、体制優勢とされているが、起死回生の爆弾となるか。(剛)