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地下鉄4号線=ピニェイロス駅開業へ=現場陥没事故から4年後=2日からは運行時間拡大も

ニッケイ新聞 2011年4月29日付け

 26日、サンパウロ州政府が、5月16日に地下鉄4号線(黄色)のピニェイロス駅の営業を開始すると発表。世界中に知れ渡った工事現場陥没事故から4年後の開業となると、27日付エスタード紙が報じた。
 問題の事故は、2007年1月12日、サンパウロ市ピニェイロス区の地下鉄工事現場で大規模な陥没が起きたもので、カプリ通りを中心に直径80メートルのクレーターが出現。道路や乗用車を巻き込み、7人の死者を出す大事故となった。
 ピニェイロス駅は4号線で4番目に開業となる駅で、同駅の開業と同時に、既に営業中のパウリスタ駅、ファリア・リマ駅、ブタンタン駅の運行時間が5月2日(月)から3時間20分延長される事も発表された。この変更により、4号線の運行時間は、月曜日から金曜日の早朝4時40分から15時までとなる。現在の運行時間は午前8時から15時。
 また、ピニェイロス駅ではパウリスタ都電公社(CPTM)9号線(オザスコ〜ジュルバトゥバ)との乗り換えが可能だが、マルジナル・ピニェイロス自動車道を跨ぐ歩道橋の建設が終わっていないため、乗り換えを行いたい利用者は改札口でチケットを受け取り、一度駅から出て、通りを渡り、また駅に入る事が必要。歩道橋の開通は6月30日の予定で、それ以後は直接乗り換えができるようになる。
 ピニェイロス駅はファリア・リマ駅とブタンタン駅の間に位置するため、4号線の運行距離は同駅が開業しても総延長5・2キロメートルのままだが、現在2万9千人/日の利用者数は、運行時間延長とCPTMとの乗り換えが可能になる事で、今年下半期には24万人/日まで増えると予測されている。
 また、サンパウロ州政府は来週、不正の疑いで中断された地下鉄5号線(紫色)の入札に関する決断を発表する予定。
 現在、サンパウロ市内の地下鉄総延長はニューヨーク市内の地下鉄の20%に相当する70・6キロメートルで、平日の利用者数は370万人。4号線のルス駅とレプブリカ駅が開業し、運行時間が早朝4時40分から真夜中の0時15分まで延長されれば、更に70万人増加すると予測されている。