ニッケイ新聞 2011年4月29日付け
健康上の理由で3月22日から休職中の労働者党(PT)のジョゼ・エドゥアルド・ドゥットラ党首が、29日の党役員会で辞意表明の意向と25〜28日付伯字紙が報じている。
大統領選やその後の閣僚人事に際し、連立与党との交渉役なども務めたドゥットラ氏は、ジウマ大統領にとっても政治基盤安定のための鍵を握る人物だが、高血圧やうつ病で長期療養が必要なため、2012年の市長選などもあるから、早目に態度を決めるべきとの声が出てきていた。
進退の決定にはルーラ、ジウマ両氏の了承も必要と考えた同氏には、前大統領が25日夜、療養を終えるまで休職扱いのままでと進言したが、本人は辞任の意向のようだ。28日にはジウマ大統領も予定を変更して本人に会い、翻意を促すつもりだが、最終決定は本人にゆだねられる。
辞任の場合、6カ月間は副党首のルイ・ファウコン下議の代行も可能だが、選挙戦に備え、早目に後任を選ぶべきとの声も高く、候補として上院リーダーのウンベルト・コスタ元保健相らの名前が挙がっている。