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宮城県人会・マット・グロッソ州=初の会合、協力関係を確認=ダウトロ州副知事が出席=姉妹州県提携も視野に=クイアバで七夕祭り開催

ニッケイ新聞 2011年5月19日付け

 各方面での協力関係を確認——。マット・グロッソ州のフランシスコ・ダウトロ副知事が13日、宮城県人会の中沢宏一会長ら幹部と初の会合を開き、同州と宮城県間での学問、経済、文化、スポーツ、観光面での提携を検討する委員会を発足させた。将来的には姉妹都市締結も見込む。今年8月には、クイアバ市で七夕祭りを開催することが決定、中沢会長は、「多くの収穫があった。友好関係の第一歩を喜びたい」と話している。

 宮城県人会では、近年急激に開発、成長が進むマット・グロッソ州に着目、両親が宮城県系二世である同州サンジョゼ・ド・リオクラーロ市の渡辺パウロ市長を通じて、約4年前から州政府に対し働きかけを行なってきた。
 州側は、同会が作成した提携計画案を検討したうえで、このたび両者による第1回目会合の運びとなった。
 ダウトロ副知事らを出迎えた中沢会長は、七夕祭りの準備の様子や展示物を紹介しつつ、挨拶を交わした。
 会の冒頭、ダウトロ副知事は、「わが州には日本移民も多く、日本との関係は非常に重要」と述べたうえで、「麻州はポテンシャルが高い。情報交換を行いながら、投資や相互交流などの話を進めたい」と話した。
 中沢会長は、宮城県に対する計画の提案、日本の各種団体、メディアに情報発信するうえで必要な同州に関する日本語による資料作成を依頼、副知事はこれを快諾した。
 具体的な検討内容としては、「州県、各都市間の姉妹提携」「大学間の提携」「商工業、経済活動の提携」「文化、観光、スポーツの提携」の4つが主に話し合われ、各担当者により進められることになった。
 なお、今年8月にクイアバ市で七夕祭りが開催されることが決定した。
 ダウトロ副知事は、アマゾン河、パンタナール、セラードなどの自然環境を強調、「クイアバ市は14年W杯の開催地でもある。日本からも多くの観光客を呼び込みたい」と期待を示した。
 中沢会長は、「今日は多くのことを学び、収穫は大きかった。これから友好関係が始まることを期待している」と満足げな笑顔で会を締めくくった。