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BA州の灯台一般公開へ=300年以上前の建造物=22日には修道女列福式も

ニッケイ新聞 2011年5月21日付け

 バイーア州サルバドール市にある、アメリカ大陸で最も古いとされている灯台『ファロウ・ダ・バーラ』の内部が18日から一般公開されていると、20日付フォーリャ紙が報じた。
 この灯台はフォルテ・サントアントニオ・ダ・バーラ軍事複合施設内で現存する唯一の建造物で、サルバドール市で最も有名な観光名所の一つとして知られている。灯台のある場所は1998年から一般公開されているが、灯台内部まで入れるのは今回が初めて。
 博物館管理者のレウベン・ベッロ・コスタさんによると、同灯台は500人の被害者を出した難破事故がきっかけとなって建設されたという。
 建設から300年以上経った今、訪問が可能となった塔の高さは、7階建てビルに匹敵する22メートルで、頂上まで行きつくには81段もの螺旋状の階段を上らないといけない。
 航海信号送信担当のアンドレ・モラエス・フェレイラさんは、螺旋状の階段について、「上るのはきつい」とコメントしている。
 フェレイラさんによると、訪問者の安全のため、1年前から、滑りにくい塗料を使った壁の塗り替え、照明や墜落防止ネット設置など、一般公開にむけた改修工事が行われていたという。入場料は10レアル。
 灯台の頂上からは、トドス・オス・サントス湾を見渡すことができ、クリスタルのレンズを使った1890年のフランス製の照明装置に触ることもできる。
 高さ3・5メートル、直径1・8メートルの光源は現在も使用されており、信号は最大70キロメートル離れた所から確認することができる。
 塔内部の一般公開は午前8時半からで、灯台が作動し始める日没までとなっている。
 また、同市では22日に、ドゥルセ修道女(本名:マリア・リタ・デ・ソウザ・ブリット・ロペス・ポンテス)の列福式が行われ、7万人以上の参加が予想されている。
 19914年に同市で生まれ、『バイーアの良い天使』の愛称を持つドゥルセ修道女は、貧しい人々のための慈善活動や支援運動で知られる人物。1992年に77歳で亡くなった彼女の列福は、出産時の出血で苦しみ、何人もの医師の手を経ても回復できなかったセルジッピ州出身女性が奇跡的に快癒したことが認められ、2010年12月に発表されていた。