サンパウロ州=大気汚染の基準改定へ=極度に悪化の可能性も=呼吸器疾患に注意が必要
ニッケイ新聞 2011年5月27日付け
サンパウロ州政府が2010年に採用を決めた大気中の浮遊物質の国際基準が正式に導入された場合、州環境浄化技術公社(Cetesp)が実施している調査でのサンパウロ州の大気の状態は極度の悪化を示すことになると、26日付エスタード紙が報じている。
2005年に世界保健機関(WHO)が定めた大気汚染の国際基準は現行基準より厳しいため、新しい基準が採用された場合、大気中の浮遊物質(PM)量から見て健康的に不適切と判断される可能性は爆発的に増えると推測されている。
25日の大気の湿度は30%以上を保っていたため、サンパウロ市とその周辺41カ所にあるCetespの観測点のうち、現在の基準で健康的に不適切と判断されたのはバイシャーダ・サンチスタの工業都市のクバトン市のみだったが、新しい基準を適用した場合、11カ所に増えることになる。
同地域では2008年〜09年の2年間に基準を超える大気汚染が3回記録されたが、この2年間のデータをWHOの基準に照らし合わせた場合、基準を超える大気汚染は1855回記録されていたことになる。
現在のCetespの基準はPMの値が1立方メートルあたり150ミリグラムとなっているが、WHOの基準は1立方メートルあたり50ミリグラム。
また、26日付G1サイトでは、今後4カ月の間、マット・グロッソ・ド・スル州などは大気が冷たく乾燥した状態となるため、呼吸器の機能を損ないやすく、アレルギーを持つ人や体の免疫力が低下している人には注意が必要な状態が続くと報じた。
湿度が下がり、乾いた状態の空気は大気汚染も起こりやすく、呼吸器疾患を起こす人の数が増える。呼吸器疾患は、主に赤ん坊や高齢者、喫煙者や糖尿病、エイズ、癌などの深刻な病気にかかっている人を攻撃する。
専門医によると、呼吸器疾患を回避する最善の方法は、ワクチン投与やバランスの取れた食事の摂取、個人の衛生管理などを含む予防であり、感染症が頻繁に起きるこの時期は、毎日の習慣を少し変えることが大きな違いをもたらすという。