ニッケイ新聞 2011年5月28日付け
サンパウロ市南西部のファベーラで教育、医療、文化活動などを行うモンチアズール・コミュニティ協会は6月4日、恒例の日本祭りを実施する。同会の日本人ボランティアを中心に、ブラジル日本交流協会なども協力して行われている同祭り。21回目の今回は、3月の大震災からの復興をめざす日本に応援と親愛の気持ちを伝えようとの思いを込めて「日本ブラジル祭り」(Festa para o Japao)として開催し、当日の売上金を全額日本の被災地へ送る。
会場は同協会が活動するファベーラの一つ、ペイーニャ(Peinha、R. Itapaiuna, 36, Jardim Santo Antonio、最寄駅はGiovanni Gronchi)で、午前11時から午後5時まで。浴衣ショー、盆踊り、和太鼓演奏や、住民・来場者が歌などを発表する集い(Sarau)、折り紙、習字の体験、同地の空手道場生徒の演武、カポエイラや、インジオのペインティングの実演もある。食事は焼きそばを販売し、義捐金に充てる。
昨年10月から同協会で活動する古賀翼さん(26、神奈川)によれば、テレビなどで日本の震災を知った住民から心配、応援の声が多く寄せられたという。一時は自粛も検討したが、住民の気持ちに応え、親愛の思いを日本に伝える祭りとして開催を決めた。「日本とその文化をより感じてもらう機会になれば」と期待を込める。子供たちに日本へのメッセージを書いてもらうことも考えているそうだ。
古賀さんは、「一般の方には、ファベーラを訪れる機会はなかなか無いと思いますので、この祭りをきっかけにして多くの方が来てくださることを期待しています」と来場を呼びかけた。
祭りについての問い合わせは同協会の青山さん(電話=11・6032・2127、メール=festaparajapao@gmail.com)まで。
◎
3日夜には前夜祭として、記録映像作家岡村淳さんを招き、同氏のドキュメンタリー作品「赤い大地の仲間たち フマニタス25年の歩み」の上映会を開く。時間は午後8時から9時半。会場はCentro Cultural Monte Azul(住所=Av. Tomas de Souza, 552, Jd. Monte Azul)。料金はカンパ制。問い合わせは電話=11・5853・8080まで。