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CPTMが連日のスト=運行停止は89駅に達する=TRTは規則違反の罰金増額

ニッケイ新聞 2011年6月3日付け

 パウリスタ都電公社(CPTM)と大サンパウロ圏ABC地区のバス会社従業員らによる待遇改善をめぐるストは2日目に入り、2日早朝のジュランジ・フェルナンデスサンパウロ州都市圏交通局長と4つの鉄道労働組合との話し合いは結論が出ないまま午後の会議に持ち込まれたと2日付フォーリャ紙サイトが報じている。
 パウリスタ都電公社の場合、1日は6路線中4路線がストに入り、12号線(ブラス〜カウモン・ヴィアナ)全線と11号線(ルス〜エストゥダンテス)の一部は完全に止まった。1日のストにより、240万/日といわれるCPTM利用者の約17・5%(42万人)が影響を受けたが、1日の交渉が決裂したため、2日のストは残りの路線にも拡大。大サンパウロ圏内の89駅が閉鎖された。
 フェルナンデス局長によれば、2日朝の会議では給料再調整への新しい提案はされなかったが、保育支援や育児休暇、食事補助などに関する議論が行われたという。
 サンパウロ州鉄道労働組合のエルイズ・アウヴェス・デ・マットス組長によると、午後の交渉は地方労働裁判所(TRT)で行われ、運行の再開については、18時から開かれる組合総会で討論されるという。
 一方、地方労働裁判所は2日朝、司法からの規定に違反した際の罰金額を1日あたり20万レアルに引き上げることを決めた。同公社がスト決行の場合、5時30分〜10時には90%、15時30分〜21時には70%の運行を確保するようにとの暫定令が出ていたもので、TRTでは全面ストを停止し、暫定令を遵守するよう求めると共に、組合総会の開始時間を早めるよう提案している。
 一方、ABC地区のバス従業員によるストも、少なくとも総会が行われる2日15時までは継続の予定。サンパウロ都市圏運輸公社(EMTU)によれば、1日夜には、最低80%の運行再開を命じる暫定令が出ているという。
 ABC地区のバス従業員達は、15%の昇給を要求しているが、会社側の回答は8%の調整で、合意を拒否した労働組合員は、バスの運行をほぼ100%止めている。

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