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総領事館=草の根資金でマイクロバス=モ・アプラジーヴェルAPAEに

ニッケイ新聞 2011年6月3日付け

 サンパウロ州モンチ・アプラジーヴェル障害者を支える親と友の会(APAE)に対する日本政府草の根・人間の安全保障無償資金協力の供与式が10日午前9時半から同地で開催された。
 今回の協力は、同APAE生徒のための通学用マイクロバス整備計画に対して行われたもの。生徒の安全な通学のため昇降機および車椅子固定装置付のマイクロバスが導入された。支援額は17万6千レアル。
 同団体では現在74歳まで88人の知的・身体的障害者に対して教育や医療・福祉活動を行う。車椅子を必要とする29人の重度・運動障害を持つ生徒たちの送迎は市役所が提供するバンで行っていたが、職員等が生徒を抱きかかえながら昇降作業を行っており、生徒や職員の身体的負担に加え、転倒などの危険性もあった。
 式典には同団体のルイス・カニェオ会長、ヴァンデルレイ・サンタナ市長はじめ来賓、協力者、関係者など約120人が参加。カニェオ会長は東日本大震災を乗り越えた日本への敬意、伯農業における日系人の貢献への感謝を表すとともに、「障害者が安全で快適に通学できるマイクロバスに対する協力に心から感謝する」と述べた。
 大部一秋総領事は日本移民を受け入れたブラジル社会へ感謝を表し、「バスの供与を通じてブラジル社会に役立てることを誇りに思う」と挨拶。大震災の被害にも触れ、「人々はブラジルに移民した日本移民同様に努力と忍耐でこの状況を乗り越えるだろう」と話した。