ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

エールフランス=74人は海を終の棲家に=447便の捜索打ち切り

ニッケイ新聞 2011年6月9日付け

 2009年5月31日に墜落し、228人の死者を出したエールフランス機447便の捜索活動が、74人分の遺体未回収のまま3日に打ち切られたと8日付伯字紙が報じた。
 遺族には3日に知らされていたが、捜索活動の打ち切りが公式に発表されたのは7日。今回の捜索活動で回収された遺体は104体で、事故直後に回収された50体とあわせても154体。
 447便の乗客・乗員は合わせて228人のため、74人分の遺体が回収されないまま、海底に残される事になる。
 遺体の損傷が激しい場合、海上へ引き上げる際に遺体が分解する可能性があるため、全ての遺体を回収できずに捜索活動終了となる可能性があるとはいわれていたが、自分達の手で亡骸を葬りたいと願い、保険の支払いや賠償金請求などの実務的な意味も込め、全遺体の回収を待ち望んでいた遺族達は、捜索活動打ち切りは理不尽との思いを隠しきれない。
 ブラジルでは、遺体が回収されなかった場合の死亡証明は事故機に乗った事を証明するビデオ映像などがあった時に限って発行され、発行に要する時間も6カ月から2年とかなり長くなる。

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