ニッケイ新聞 2011年6月9日付け
オーリャ子は来伯して1カ月余り。毎日のように皆さんと会って話す機会があるが、年齢を尋ねるとほぼ例外なく、その外見が非常に若々しいことに驚かされる。
あくまで個人的な印象だが、日本の祖父母のように一生を同じ土地で過ごすと、人は早く老けるのではないかと感じる。異なる文化やとの接触は、常に人に刺激や緊張を与え続けるからだ。
留学時にミナス州の田舎に住んでいたとき、東洋人がおらず、周囲からしばらく好奇の視線に晒される日々が続いた。
ようやく彼らと同じ目線で話ができるようになった後も、必ず相手との違いを意識させられ、それを理解する作業が続いた。ストレスだったが、日々充実していた。
移民が祖国を去って失ったものも数多かったに違いないが、得たものも同じくらいあっただろうと、その外見から想像する。(詩)