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サンパウロ市メトロ=22日から新サービス開始=SMSで各路線の運行状況発信
ニッケイ新聞 2011年6月23日付け
サンパウロ市の地下鉄(メトロ)が、携帯電話のSMS(ショートメッセージサービス)を利用して、各路線で起きるトラブルなどの情報を利用客に発信するサービスを22日から開始したと22日付フォーリャ紙サイトなどが報じている。
同サービスは無料で提供されているが、情報は地下鉄ウェブサイト(www.metro.sp.gov.br)で登録された携帯電話にのみ発信される。登録が開始された5月6日以降、すでに1万2千人が登録しており、これらの人には登録時に選んだ路線と時間帯で問題が起きた場合、路線の運行状態などの情報が送信される。
情報発信の目的として地下鉄側は、利用者が問題の起きた路線を避け、別の経路または別の公共交通機関の利用を選択し易くするためだと説明している。
マーケティング部門のアルイジオ・ジビソン部長によれば、情報は深刻な問題が発生した場合に限って発信されることになっており、システムの誤作動や電力不足、利用者が線路上にいたなどの理由で運行が停止される場合などが例としてあげられている。
一方、エスタード紙のインタビューに答えた利用者は、情報を得たからといって他の公共交通機関を使うことはないと話しており、「地下鉄で問題が発生したからといって、混み合うバスに乗る気はない。サービスがうまくいくとは思わない」と述べている。
利用者に送られるSMSは一通あたり0・105レアルの経費がかかり、現在登録されている1万2千人に一斉に情報を発信した場合、1回の発信で1260レアルもの出費となる。