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クリチーバ=移民祭りに4万人来場=学生らも手伝いに参加

ニッケイ新聞 2011年6月28日付け

 クリチーバ日伯文化援護協会(石井ジョージ会長)は、18、19日同市オスカー・ニーマイヤー美術館で第21回移民祭りを開催し、両日で約4万人が訪れた。寒さが続く同地だが、開催2日目は半袖姿の人が多く見受けられるほどの快晴に恵まれ、一層の賑わいを見せた。
 恒例のちゃんぽん、ソース焼きそば、かき氷などに長蛇の列ができたほか、ウベラーバ日系婦人部の特製饅頭も人気の完売。ステージではカラオケや舞踊、若葉YOSAKOIソーラン、琉球國祭り太鼓の発表のほか、空手、古武道、合気道のデモンストレーションが繰り広げられた。
 在クリチーバ日本国総領事館のブースでは折り紙、生け花、書道、囲碁、将棋、豆つかみ、日本留学への奨学金制度の紹介などを実施。同ブースには、パラナ元日本留学生協会、パラナ連邦大学日本語学科の学生らが手伝いに駆け付けた。
 同学科の学生たちは、学科開講の2009年より総領事館と一緒に、様々な日系イベントで日本文化の普及活動に協力。同日参加していた学科3年生の内山フェリペさん(21、四世)と安里アレサンドラさん(あんざと、20、四世)は「大学の授業、文協の先生に教わった事が役立っている」と活動を楽しみ、2年生のケィトリン・エリザベス・ガルシアさん(18)は「日系の人に限らず、非日系人にも恥ずかしがらずに日本文化に触れてほしい」とアピールしていた。
 総領事館の柴田尚兵(しばたしょうへい)、岩波由佳両副領事は、その様子に「学生たちが自主的に活動を行ってくれる。ブースを訪れる来場者は非日系人が増えている」と話していた。
 石井会長は「文協の各部、他の日系団体が総出でブースを出してがんばっている。ボランティアの数は1千人です」とその協力体制に胸を張り、「移民祭りはクリチーバ市の公式行事として恒例、今後とも毎年新しい事をやっていきたい」と力を込めた。(長村裕佳子クリチーバ通信員)