ニッケイ新聞 2011年7月2日付け
西森ルイス連邦下議(PSDB、パラナ州選出)が、日伯社会保障協定、東日本大震災支援サッカー大会、環境保護法など、駆け抜けるような就任4カ月間の成果を報告した。
「とても充実した4カ月間です」。4月13日に行われた連邦議会の法務委員会では日伯社会保障協定について協議され、西森下議が報告責任者として答弁し、無事に承認をえた。
「これで在日就労ブラジル人や当地の日本人駐在員の方が便利になります。次は国際関係委員会、さらに下院ですが、最初の委員会が一番大事ですので、一山越えたと言っていい。あとは時間の問題でしょう。早ければ年内にも」。
アルシンド選手(元鹿島アントラース)から相談を受けた西森下議やジッコが中心になり、東日本大震災支援サッカー大会が組織され、4月7日には同州クリチーバ市で実施され、約2万2千人が来場した。入場料約37万レアルのうち40%は同州海岸部の洪水被災地へ、60%は在クリチーバ総領事館を通して日本に送金された。
また環境保護法(コージゴ・フロレスタル)の下院での審議でも賛成側にたって積極的に働きかけ、「世界に類を見ない素晴らしい法案」と承認を喜ぶ。所有地のうちで森林にすべき割合を決めた法律で、アマゾン地域では80%、セラード地域は35%、南部では20%となっている。
だが西森下議らの尽力で、4モドゥロス以下の農地はこの限りではないとの例外規定が設けられたという。各自治体で異なるが、パラナ州では約72ヘクタール以下だという。「日系の農家の大半は例外規定に入るから、悪影響はほとんどないはず」。
パラナ州の企業家や政治家による訪日経済使節団を10月に予定している。「姉妹州県提携の関係もあって住友ゴムのパラナ州への進出が決まった。ぜひ他の企業も来て欲しい」と呼びかけた。