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被害者本人が殺害依頼=うつ病に負け自暴自棄

ニッケイ新聞 2011年7月6日付け

 サンパウロ州ペナポリス市で6月13日、3発の銃弾で殺害されたジオヴァナ・マチアス・マンザノ弁護士(35)は、自らの殺害を依頼していたことが判明したと7月4日付フォーリャ紙が報じている。
 殺し屋を雇い、現金で支払い、自分自身の殺害場所と殺害方法まで選んだジオヴァナさんは、長年に渡りうつ病と戦っていた。彼女が震えた手で書き残した遺書には「私が選んだことなの、これ以上の苦しみには耐えられなかった。お母さん、さようなら。望んでいたことを手に入れた。ジ(元夫のあだ名)、あなたが恋しい…。ゴメンね、幸せになりに行く」と書かれている。
 殺害の実行者は、5月18日まで密売容疑で刑務所に入っていたウェリングトン・デ・オリベイラ・マセド容疑者(21)で、警察がすべての証拠を収集した後に、自ら詳細を語った。
 警察によると、境界性人格障害だった彼女は、障害からくる感情の不安定さや苦悩、見捨てられることへの恐怖や悲しみが原因で命を断とうとしていたが、自殺する勇気がなく、殺害される前の週にもいとこや友人に殺してくれる人を紹介してくれと依頼。断られたため、自分で探した人に殺害を依頼したようだ。
 近親者によると、彼女は養女だったが、それを知ったのは大人になってからで、3月に元夫のアドリアノ・カヴァグリエリさんと離婚したことで、2度の拒絶を味わっていたという。
 ウェリングトン容疑者は路上生活者から彼女を紹介されており、2万レアルで殺してくれないかと頼まれたという。
 犯行後ウェリングトン容疑者は彼女から渡された封筒を開けると2千レアルが入っていたと話しているが、警察は5千レアルではなかったかと疑っている。

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