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自動車在庫は上限間近=経済減速化が数字にも?

ニッケイ新聞 2011年7月8日付け

 上半期の自動車販売数が記録を更新した一方、製造業者と販売店の在庫は適正値上限に迫る状態となっていると7日付エスタード紙が報じた。
 上半期の自動車販売は173万台で極めて好調と見られていた自動車産業だが、6月末日現在の在庫は33日分の34万2千台で、適正値上限の35日分も間近だ。
 東日本大震災後は部品の輸入が止まり、集団休業などを行った会社も出たのは裏腹に、在庫増による集団休暇をとるのはフィアットのアルゼンチン工場。同社では、ミナス州の工場も7、8月中に1週間程度休業となる可能性も出ている。
 在庫が33日分になったのは今年3度目だが、月間販売が30万4400台で前月比4・5%減の上、在庫が販売数を上回るのは6月が初めて。
 工業界全体では、5月の設備稼働率が82・4%に上昇した一方、売り上げは1・3%、就労時間も0・5%低下との発表は全国工業連合。地理統計院(IBGE)も、5月の生産が4月比で1・9%伸び、全国の工業生産を引っ張ったサンパウロ州でも成長速度が低下し始めたと報告している。