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いよいよ100円ショップ上陸か=日本祭り=「予想以上に反応良い」=ダイソーが出店調査

ニッケイ新聞 2011年7月21日付け

 「こんなにお客さまに喜んでもらえるなんて。凄く手応えを感じています」。日本で100円ショップを大成功させたダイソー(大創産業、矢野博丈社長、本社=広島県)が県連日本祭りで出店事前調査のための展示を行い、日本から派遣された社員、小野真さん(まこと、38、広島)は、そう熱く語った。同社は1991年に100円ショップのチェーン展開を本格化させて以来、20年間で日本国内2570店舗と快進撃を続け、海外ではここ10年ほどで24カ国に563店舗も進出している。日本一の牛丼店舗数を誇る「すき家」が当地で順調に店舗数を増やしていることもあり、いよいよ便利な100円ショップ上陸も夢ではなくなってきたようだ。

 同社が持つ膨大な商品群のうち、今回日本祭りに展示用として持ち込んだのは、わずか350アイテム程度。それでも、次から次へと来場者が訪れ、商品を手に取って熱心に見ている。なかでも当地の商品よりも洗練されたデザインの文房具、アクセサリーや衣料などに注目が集まっていた。
 海外展開は2000年の台湾が初めて。現在アジアでは韓国(375店)を先頭にタイ(44店)、台湾(27)からインドネシア(5店)、ベトナム(6店)、ニューカレドニア(1店)まで12国・地域で展開している。
 中東ではアラブ首長国連邦(14店)、サウジ・アラビア(6店)など8カ国にある。興味深いのはアフリカで、インド洋のモーリシャスにも1店ある。
 中南米ではすでにメキシコでの検討が進んでいるとのことで、実現すれば当国が2番目となる。「南米は元々興味のあるマーケットです。どのように受け入れてもらえるか、今回の感触を持ち帰ってこれから勉強し、判断することになります」と小野さんは慎重な態度を崩さない。
 ただし、「まだリサーチ中ですが、思っていた以上に反応は良いです。手応え十分。特にカラフルな実用品、デザインに一工夫ある商品は、こちらのお客様にも好感を持っていただけている感じがする」と笑みがこぼれる。
 当地にはすでに粗悪な商品が多い1・99レアルショップが氾濫しており、商機は熟しているとの声も。いよいよ100円ショップの本家進出となれば、「高品質&豊富な品揃え」を武器に市場を席巻する可能性も指摘される。ただし100円を単純換算すれば2レアルだが、「その値段では難しい」との話もきかれた。
 毎年数カ国に新規進出をし続けている同社だけに、中南米ではメキシコに第一歩を記した次は、いずれブラジルか、との期待も高まりそうだ。