ニッケイ新聞 2011年7月29日付け
社会保障省が25日に年金上限額の見直しに関するサイトと専用の電話を開設し、26日から利用可能となった。1991年4月5日〜2004年1月1日に年金や恩給を受け始めたなど、三つの条件を満たしている人の需給額は、8月分(口座に振り込まれるのは9月)から平均240レアル増額される。
年金や恩給の受給者には気になるが、すべてのメディアが取り扱う訳ではない上限額の見直し問題。伯字紙ではアゴーラ紙が最も頻繁に扱うが、9月受取り分から受給額が増えるか否かは各人の条件を詳細に見る必要もあるようだ。
国立社会保険院(INSS)の年金や恩給の受給には、積立期間や積立額、受給開始前の給与額など、様々な条件が加味される。
今回の受給上限額見直しは、1998年11月に上限額が1081・50レアルから1200レアル、2004年1月には2400レアルへとインフレ率以上に調整されたが、上限額を受給していながら、この時の調整を受けられなかった人がいたために生じた。
1991年4月〜1998年5月に年金受給者となり、現在月に2589・87レアル受取っている人や、1998年6月〜2003年12月に受給者となり、現在の月額が2873・79レアルとなっている人が増額の主な対象者だ。
実際には、2004年1月1日以降に障害年金を受け始めた人や恩給を受け始めた人にも対象となる人がいるが、判断の主要条件は、1991年4月5日〜2004年1月1日に年金受給者となり、その当時上限額を受給していた人、最初の調整で上限額受給対象から漏れた人という3点。
専門家の計算では、これら三つの条件を満たす人の現在の年金や恩給受給額は、2589・87レアルか2873・79レアルになるという。
これらの条件を満たす人の年金や恩給額は8月分から調整され、9月に口座に振り込まれる分から平均240レアル増額となる。調整が遅れたために未払い扱いとなった分の支払いは、5年前まで遡った額に応じ、10月以降行なわれる。
今回の見直しで受給額が増すのは11万7千人とされ、未払い分の支払い対象者は13万1千人いるという。
同時期に受給を開始した人で、年金や恩給額に関してINSSに苦情を申し立てていた人は、その日を基準に5年前までが計算の対象になる他、1988年〜91年の受給開始者も見直しの可能性があるなど、個々の例によって判断が分かれるため、専門家に相談する事が望ましいようだ。
問い合わせや受給額増額対象となるか否かの確認は、電話135かwww.previdencia.gov.brで。