ニッケイ新聞 2011年7月29日付け
23日に行われた全伯相撲選手権大会の中で、日本の高校生力士による公開稽古が行われ、 四股や摺り足などを披露した。また割りでは額が 土俵に付く程の柔軟さにどよめきが起こり、土俵狭しとぶつかり稽古を行うと拍手が起こった。サンパウロ市在住の福田守義さん(熊本、87)は、「戦後は望郷の思いで相撲を取っていた。高校生の日本らしい相撲を見て当時を思い出した」と感慨深げに眺めていた。
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8月27日にある沖縄県人会創立65周年に出席予定だった仲井眞弘多知事の来伯が中止になり、代わりに上原良幸副知事が来伯することに。ペルー、アルゼンチンの記念式典にも出席することから、「2週間近く県を離れるのは色々反対もあるのかな…」と残念がる県人会関係者。30近い村人会の代表はもちろん来伯。県人会では予定通り、盛大に記念・歓迎式典を執り行う。沖縄タイムスなど地元メディアも随行し、10月に沖縄であるウチナンチュー大会に向けた当地の盛り上がりも取材するよう。
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東洋街の七夕祭りで成田強領事だけが日本語のみで挨拶したので、並み居るブラジル側来賓に対し、「伝わらなければ意味がない。ブラジルに根付いた日系イベントの意義をしっかりブラジル国民に伝えて欲しかった」と本欄で書いた。すると総領事館から宮城県人会に、事前に挨拶原稿をFAXして司会からポ語に要約したものを紹介するようにと申し入れがされていたはず、と抗議が入った。この事務を担当したのが同県人会の後藤信子さん。本人から編集部に電話があり、「総領事館からは司会がポ語で内容を説明するようにと言われていたが、私が忙しくてすっかり忘れていた。私が悪かった」と釈明してきた。当地の日本文化を代表する風物詩に育った七夕だけに、裏方までしっかりと日本風でお願いしたい。