ニッケイ新聞 2011年7月30日付け
椰子樹社(上妻博彦代表)が主催する『第3回ブラジル短歌賞』の選考会が24日に行なわれ、応募者17人から入選1人、佳作2人が選ばれた。入賞作品は『椰子樹三五〇号』に掲載される。
選考委員を務めたのは梅崎嘉明、上妻博彦、小野寺郁子、高橋暎子、高橋よしみ、滝友梨香、阿部玲子の各氏。
授賞式は9月11日の全伯短歌大会で行なわれる。各入賞者の作品20首から一部を掲載する。
【入選】
山本治彦『アマゾン紀行』
大蓮は太古の沼にしずまりてツアー客らを拒むがに咲く
この森に挑みて逝きし朋あまたもののふたちよ御霊やすかれ
【佳作】
谷口のりゆき『大正生れの賦』
秋風立ち窓よりさしこむ朝光がのびて遺影の母に明るし
宮城あきら(題なし)
荒れはてし被災地の隅に一本の桜匂うがに花咲きそむる