ニッケイ新聞 2011年8月5日付け
ビオラ、パンジー、バラなど食用できる花はエディブル・フラワーと呼ばれる。ヨーロッパでは数百年前から花を食する習慣があり、日本でも古くから桜や菊などが食されてきた。
6日にはフラワーコーディネーターの岡村比都美さんが、花びらの浮かぶ桜茶や桜ご飯など、桜の調理法を紹介する講演を行なう。コラム子も是非行ってみたいものだと思っている。
というのも当地では、口だけではなく目にも美味しい食事を出す店がなかなかない。量で勝負といわんばかりに、皿一杯に盛られた食事にげんなりすることも度々だ。
桜を食すのは食欲を満たすためではない。花を愛で、その見た目の美しさを楽しみ季節を五感で味わうためだ。
渡伯して一年。食にも美や風流を見出す日本文化の真髄に、たまにはどっぷり浸かりたい気分である。(阿)