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【第9回YOSAKOIソーラン大会】16チームが華麗に舞う=会場に響く6千人の声援=次世代の芸能、華やかに

ニッケイ新聞 2011年8月6日付け

 「ありがとうございました!」と歯切れ良く挨拶、額に汗を光らせ、清々しい笑顔で一礼——。ブラジルYOSAKOIソーラン協会(浜崎マルセリーノ会長)が7月31日に開催した「第9回ブラジルYOSAKOIソーラン大会」(SOHO、ヤクルト後援)には、全伯各地から16チーム、約470人が一堂に会し、熱気溢れる演技を披露した。各チームがとびきりの笑顔で最後のポーズを決めると、その都度、大きな歓声と拍手が沸き起こり、約6千人の拍手が響き渡っていた。

 「今年は出場チームの半分が、一定水準の技術を身に付けている」——と語るのは、西谷セルジオ実行委員(46)。
 「ブラジルのYOSAKOIソーランは、年々レベルが上がっている」と関係者が口を揃える。 若者を中心にますます盛り上がりを見せる次世代のコロニア芸能だ。
 大会は、正午、午後5時からの2部制で行われ、駆けつけた観客が1階、2階席を設ける会場を埋め尽くした。
 会場のヴィア・フンシャルは、音響や照明機材が充実した、有名アーティストも多数公演を行うイベント会場。
 今年はテーブル席が用意され、「ビストロ・カズ」がカレー、焼きそば等の日本食を販売、観客は食事しながら観賞を楽しんだ。
 入場料の代わりに集められた食料は、こどものその、憩の園、希望の家、やすらぎホームなど8つの慈善団体に寄付。東日本大震災の被災地への義捐金を入れる募金箱も設置された。
 午後5時からの部のオープニングでは両国の国歌斉唱の後、東日本大震災の犠牲者へ1分間の黙祷が捧げられ、会場の前方に設置された2枚のスライドに被災地、桜、城、庭園、花見をする人々などの写真が映し出された。
 その後アチバイアの「川筋清流太鼓」が、勇ましく迫力溢れる演奏を披露。大きな拍手が送られ、会場の雰囲気は一気に盛り上がった。
 プログラムはジュベニールの部から開始、サンパウロ市の「希強目ソーラン」の演技で幕を開けた。
 演技の制限時間は5分。音楽にソーラン節が入っていない、鳴子(木製の打楽器)を使っていないこと等が減点対象となった。
 各チームが音楽、衣裳、小道具に工夫を凝らし、歌を唄う、三味線や太鼓を奏でる、扇子や旗、傘を持って踊るなど、思い思いの特色豊かなYOSAKOIソーランが舞台上で繰り広げられた。