海軍兵生徒57人が入院=急性呼吸器症候群起こす=厳し過ぎる訓練が原因か
ニッケイ新聞 2011年8月24日付け
リオデジャネイロ市西部の海軍アルミランテ・ミルシアデス・ポルテラ・アルヴェス作戦センター(Ciampa)で、トレーニング中の海軍兵学校生徒57人が入院する騒ぎが起きた。容態が回復した38人は22日午後退院したが、人工呼吸器を必要とする重症者も出ていると23日付エスタード紙などが報じている。
海軍広報担当者によると、兵学校生のトレーニングは8日から始まったが、先週初め(16日か17日かは特定されていない)、多数の生徒が急性呼吸器症候群の症状を呈し、57人をマルシリオ・ジアス海軍病院へと入院させたという。
主な症状は発熱や頭痛、咳や鼻水だが、ヴィトル・ウゴ・ペレイラさん(19)とレアンドロ・ガマ・ロドゥリゲスさん(22)の2人は腎不全も併発し、集中治療室に入院。レアンドロさんに至っては、昏睡状態に陥り、人工呼吸器の使用が必要な状態となっている。
海軍は患者数からみて感染症が発生した可能性が高いと見て、リオ市保健局に助けを求めた。同局職員はすぐに感染者を隔離、彼らと接触していた軍人や民間人に抗生物質を投与する一方、原因となったバクテリアの解明を行っている。
一方、先週初めに生徒らを入院させたのにも関わらず、親族の多くは土曜日(20日)の朝になって発病を知らされており、軍の対応のあり方に疑問を抱いている。
生徒の父親の1人は、息子によると、これらの症状が出始めたのは、水分を取る時間がないほど厳しいトレーニング中だったと話している。
57人の内の7人を訪問した国選弁護士、アンドレ・オルダシジー氏とダニエル・マセド氏によると、全員がトレーニング中の飲み水の供給不足を訴えているという。
また、22日付G1サイトでは、同日夕方頃、他の生徒5人が同じ症状で入院したことを明らかにしており、他11人が結膜炎を患い同病院で診断を受けていたと報じている。