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沖縄県人会創立85周年祝う=ウチナー魂の継承願って=上原副知事ら慶祝団迎え

ニッケイ新聞 2011年8月30日付け

 ブラジル沖縄県人会(与那嶺真次会長)の創立85周年記念祝典が27日午後3時から、本部大講堂で盛大に執り行われた。会員や関係者約600人が駆けつけたほか、母県からは上原良幸副知事ら一行10人、町村会慶祝団の一行21人、またペルー、ボリビアの沖縄県人会から安里ヴィットル会長、宮城和男会長も出席するなど県系の絆の強さを見せ、85周年の節目を共に祝った。式典後は、沖縄芸能のアトラクションが披露され、最後には出席者らが舞台と客席で一体となって踊るなど、にぎやかに盛り上がった。

 副知事一行はペルー、ボリビア、亜国を経て来伯。ペルーは県人会100周年式典、亜国は60周年の記念祝典に出席し、10月に行われる第5回世界のウチナーンチュ大会のPRも兼ねて来伯した。
 島袋安雄式典実行副委員長による開会宣言のあと、日伯両国家斉唱、先亡者並びに東日本大震災物故者への黙祷がささげられた。
 与那嶺真次会長が日ポ両語で式辞をのべた後、マイクの前に立った上原副知事が「ハイサイ!(こんにちは!)」と挨拶して会場を沸かせ、仲井眞弘多知事の祝辞を代読した。
 南風原町長の城間俊安町村会会長は、「県人会が頑張っておられることを誇りに思い、感謝している」とのべ、切実な表情で「地球の反対側でウチナーの魂を継承していってもらいたい」との願いを語った。
 来賓の在聖総領事館の大部一秋総領事、安部順二連邦下議が挨拶した後、大田慶子連邦下議、神谷牛太郎、野村アウレリオ両サンパウロ市議、羽藤ジョージサンパウロ州議ら日系議員から、県人会へ記念品が贈られた。
 次いでブラジル日本都道府県人会連合会の園田昭憲会長が祝辞を述べ、沖縄県留学研修生OB会うりずん会会長の松堂忠永マルセロさんは、自身も06年に両親の故郷、嘉手納町を訪れたことに触れ、「うりずん会がこれからの県人会活動に参加できることを誇りに思う」と挨拶した。
 県人会から歴代会長、文化センター歴代理事長、県人会功労者、功労団体14団体、各支部44支部が表彰され、それぞれ代表者に感謝状と記念品が贈呈された。
 県からは移住功労者、特別高齢者、90歳以上の高齢者が表彰された。特別高齢者は上地マツさん(108、国頭村)、90歳以上の高齢者は嘉陽ミサエさん(90、名護市)が、それぞれ代表して上原副知事から表彰状を受け取った。
 前県人会長の与儀昭雄氏が謝辞を述べた後、舞台で鏡割りが行われ、山城勇文化センター名誉会長が音頭を取り、「ビバ! ウチナー」の掛け声で乾杯が行われた。
 閉会後は様々な沖縄芸能のアトラクションが披露された。歌、三線や琴の演奏、ブラジル琉球舞踊協会、琉球國祭り太鼓などの演奏の後、平田太一文化観光スポーツ部長ら県関係者が舞台に上がり、太鼓のグループと共に熱烈な踊りを披露しながら混ざり、居合わせた会員らを大いに喜ばせ、沸かせた。
 最後に来場者に夕食が振る舞われ、会場のそこここで、お国言葉で再会を祝して歓談する声が聞かれた。参加者から「良かったよ!」と声を掛けられていた島袋祝典副委員長は、「準備の時間があまりなかったものの、会員力を合わせて何とかできました」と安堵の表情を見せ、「うりずん会の皆さんの力が大きかった」と話し、若い世代の活躍に期待を込めた。