ニッケイ新聞 2011年9月20日付け
今年創立100周年を迎える「ジェトゥリオ・ヴァルガス州立技術学校」(Escola Tecnica Estadual “Getulio Vargas”)の記念同窓会が24日午前9時半から、サンパウロ市モオカ区で開かれる。卒業生の山内淳、山口エルミロ両氏は、「手に職を、と考えた日系の生徒が40年代から徐々に増え始め、戦後は約半数を占めた」と話す。卒業生、元教員、役員や職員ら約300人が集う。参加希望者は山内さん(11・3208・4792)、山口さん(3021・1526)まで。
1911年9月、当時のマヌエル・ジョアキンサンパウロ州知事による条例で「男子職業学校(Escola Profissional Masculina)」として設立され、サンパウロ市ブラス区ピラチニンガ街に設立された。
ヴァルガス大統領が2回同校を訪れたことから、43年に「ジェトゥリオ・ヴァルガス技術学校(Escola Tecnica Getulio Vargas)」と改称され、63年に現在校舎のあるイピランガ区に移転した。
14年卒業の第一期生から63年までの卒業生名簿、写真、学校の歴史などを盛り込んだ記念書籍『Os egressos da “GV” do Bras – Escola Tecnica “Getulio Vargas” (1911-1963)』が卒業生のサイトウ・マリオ氏が中心となり、約4年間かけて編纂・出版された。
45年12月に出聖した山内氏は、「戦後に永住を決め、奥地で農業を営みながら子弟の将来を憂えた日本人にとって、この学校はある種の〃救い〃だった。この学校で自分の道を見つけた日系人も多い」と説明する。
州立のため授業料は無料で、「簡単な昼食や軽食、小遣いなどももらえた」と山口さん。
同窓会は、約20年前から交歓会の形で行われてきた。このたび百年目の節目を祝う「記念同窓会」は24日、シュラスカリア「Churrascaria do Clube Atletico Juventus」(Rua Domingos da Fonseca, 145, Mooca)で開かれる。学校が中心となった記念行事も開催される。