ニッケイ新聞 2011年9月27日付け
「とても感動した。信じられないことが起こったんですから」—。記者の下手なポ語の取材に辛抱強く応えてくれた、SMアルカンジョ市のモッシン市長。「開会式の挨拶で、涙を見せておられたのが印象的でした」と話すと、笑顔でそう答えてくれた。
サンタカーザ病院が閉鎖されてから、同市では人口が増えていなかったという。「この市出身の子供を誕生させる手立てがなかったのが辛かった」と市長は語る。
病院運営について、「日本人だからやらなくてはならないんです」と話したのは菊地会長。
日本語でしか挨拶しなかった在聖総領事館の領事には落胆したものの、短い言葉ながらポ語で挨拶した菊地会長に「ムイトベン!」と歓声が上がっていたのを目にし、コロニア最大の日系団体である援協が、ブラジル社会と融合していく未来が見えた気がした。(詩)