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窓から投げた紙に「助けて」=トイレットペーパー人質救う

ニッケイ新聞 2011年10月12日付け

 サンパウロ市で8日、誘拐後、監禁されていた法学部女子学生(30)が、トイレットペーパーを使って助けを呼び、9日に無事救出されたと11日付フォーリャ紙が報じている。
 9月30日、同市北部リモン区の自宅前で武装した4人組に襲われ、誘拐された被害者の夫はレストランのオーナー。誘拐犯らは彼女を東部ジャルジン・ロウルデス区の一室に監禁すると、家族に電話をかけ、身代金を請求していた。
 誘拐犯は当初、500万レアルを請求していたが、身代金の支払いに至らず日が過ぎる中、被害者は犯人らのスキを見てトイレットペーパーにメッセージを書き込み、部屋の窓から外へと投げ飛ばした。
 警察によると、8日に雨が降り始める10分ほど前、同地区住民がメッセージを拾い、警察に通報したという。
 彼女は9日に救助されたが、救助にあたった警察官は、「彼女はかなりのショックを受けており、我々が部屋に踏み込んだ時も、警察官だということを信じなかった」と話している。
 監禁10日目で救出されるまで、被害者にはパンやフライドポテト、スパゲッティー、ビスケットなどのほか、水や炭酸飲料も与えられていた。夫によると、彼女には精神科医による治療が必要だという。
 彼女が監禁されていた部屋にいた見張り役のエドゥアルド・ルイス・ダ・シルヴァ容疑者(39)は現行犯逮捕されたが、その他の容疑者はまだ捕まっていない。

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