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老人週間=体験して、もっと活発に=援協デイセンターを開放

ニッケイ新聞 2011年10月15日付け

 サンパウロ日伯援護協会(菊地義治会長)など日系福祉4団体共催の『第42回日系老人週間』が6、7の両日、「安全な地域生活」をテーマに援協福祉センターで開催され、6、7両日で約520人が参加した。
 昨年までは文協で鑑賞型のイベントだったが、「高齢者同士が気軽に交流でき、趣味や活動を見つけられる場の提供」を目的に、今回はデイセンターを1日体験できる形で開催した。
 パッチワーク、手編み、折紙など手芸講座、爪の手入れなど衛生講座、料理教室ではお好み焼きの作り方が紹介され満員となる人気ぶり。
 出店者の1人は、「人の役に立てたと嬉しくなる」などと話していた。
 八巻和枝福祉部長は、「自分や家族のためだけではなく、他人にあげる、売る、ということは生き甲斐に繋がる。お互いの作品を見合うことは作品作りの刺激にもなるし、値段の付け方や作り方を工夫することはボケ防止にもなる」と意義を強調した。
 5階ホールでは健康体操、ストレッチなどレクリエーションが終日繰り広げられ、社交ダンスや炭坑節など各種踊りが楽しめるバイレは両日大盛況だった。
 ダンスを続けて足腰が丈夫になったという家安マルシミーナさん(65、二世)は、「コロニアでこうした高齢者向きの活動があるのは援協だけ。社会化が課題の日系人にはもっとイベントが必要」と汗を額に笑顔で話した。
 「色々な人と知り合えるのが楽しいし、健康にもいい」と語るのは、隈元勇吉さん(89、鹿児島)。ヘジーナ・サントスさん(67、サンパウロ市)は、「週三回のダンスに、セラピーや太極拳もしている。食事にも気を配ることが健康の秘訣」と話す。
 アリエッテ・ギマロスさん(64、サンパウロ市)は、「ずっと折紙をやってみたかったけど、他の場所では参加費が高い。無料なのがすばらしい」とイベントの良さを挙げ、「デイセンターでストレッチなど運動を続けて糖尿病も改善した」と溌剌と語った。
 高橋貞夫さん(55、二世)は、「ダンスができないことや、グループに溶け込めないことが恥ずかしかったが、『仕事外でも世界を広げよう』と思って始めてみたら、楽しくなった。知り合った人と悩みを話し合うこともでき、気持ちも楽になる」と話していた。