ニッケイ新聞 2011年10月20日付け
ペルナンブコ州内陸部でアメリカの病院で使用されたベットカバーなどの転売発覚から3日後、同州のエドゥアルド・カンポス知事(PSB)は医療廃棄物輸入について米国を非難、港の税関の検査もあまかったことを認めたと19日付フォーリャ紙が報じている。
同州イポジュカ市のスアペ港では先週、使い捨ての注射器や血の付いたシーツなどの医療廃棄物を積んだコンテナが差し押さえられており、17日には同州カルアル市の倉庫でも同様の廃棄物が発見された。これまで既に数十トンにもなる医療廃棄物が押収された。
シーツなどは、ポケットの裏生地などとして同州サンタクルス・ド・カピバリビ市の裏地販売店で販売されていたことが明らかになっている。連邦警察は、サンパウロ州など他州でも販売されている可能性があるし、全容を明らかにするための捜査を進めている。
19日付G1サイトが紹介した、サンパウロ市内の行商人からシングルベット用のシーツを20レアルで買ったという人は、帰宅後に〃米国政府〃と印刷されているのに気が付いたという。
また、グローボ局の18日付ジョルナル・ナシオナルは、ペルナンブコ州チンバウバ市の「ステイルス・ホテル」の客室で同様のシーツなどが使われている様子を報道。経営者はシーツに印刷されていた英語の意味がわからないまま使っていたと説明しているという。
ペルナンブコ州市警のウィルソン・ダマジオ社会防衛局長は19日、同件捜査に米国連邦捜査局(FBI)参加の可能性を示唆したと同日付G1サイトが報じている。
「米国政府は、FBIや環境保護庁を通じて、可能な限り協力する考えだ」と同局長は述べており、市警としてはシーツに付いていたシミが一体何なのか調査することが最優先事項だと話した。