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又も違法なイベント認可=検察が市長起訴ほのめかす

ニッケイ新聞 2011年11月12日付け

 サンパウロ市のカサビ市長が、スポーツ以外のイベントの開催が禁止されているパカエンブー・スタジアムでの宗教イベントを再び認可し、検察が許可取り消しを求めるとともに、周辺住民の反対運動も起きていることが明らかとなった。11日付エスタード紙が報じた。
 15日に予定されているのは、アッセンブレイア・デ・デウスによるイベントで、開催者側は6万人を動員できる場所として同スタジアムの使用を申し出、カサビ市長がそれを認めた。
 しかし、同スタジアムでの宗教イベント開催は2009年4月に禁じられており、カサビ市長による法令無視は8月のウニヴェルサル教会のイベントに次ぎ2度目だ。
 州検察局は、14日までに中止にしない場合は違法として提訴するとしている。マウリシオ・A・R・ロペス検察官は「市長や局長は皆、宗教イベントの開催禁止を知っているのに、カサビ市長がそれを無視して強引に企画を通した」と証言している。
 この件に対しては、パカエンブーの住民からの反対運動も起きており、イベントの開催中止を呼びかけている。
 市役所側は、同スタジアムでの宗教イベント開催を特例として認めるよう裁判所に申し入れているが、2010年9月16日の裁判でも同法令を認めた判決が下されており、これを覆すのは困難と見られている。