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柔術の有望選手に悲劇=飲酒運転車にはねられ死亡

ニッケイ新聞 2011年11月22日付け

 国内2位の成績を誇る柔術選手が、18日の未明に、飲酒運転でラシャ(公道でのレース)を行っていた車にはねられて死亡した。19日付伯字紙が報じた。
 事故が起こったのは、サンパウロ州カンピーナスのタクアラル地区で、死亡したのはカイオ・セザール・アウヴェス・ムニス・リベイロさん(23)。リベイロさんは、午前1時頃、恋人の家から歩いて帰る途中、公衆電話で会話していた時に、向かって来た黒のアウディに引っ掛けられた。
 車はリベイロさんを引きずったまま、大通りにある会社に飛び込み、5メートル先の民家の塀にぶつかって停車。かけつけた軍警はすぐにリベイロさんを救出したが、リベイロさんは3度の心停止を起こし、搬送先の病院で亡くなった。
 車を運転していたのは実業家のアドリアーニ・アパレシーダ・ペレイラ・ジニス・イグナシオ・デ・ソウザ容疑者(42)で、同じく実業家のファブリシオ・ナルシゾ・ロドリゲス・ダ・シウヴァ容疑者(32)とラシャをしていた。
 ソウザ容疑者は4時間後に呼気中のアルコール濃度検査に応じたが、それでも規定値を超えるアルコールが検出された。また、事故後に逃げたシウヴァ容疑者はその後、現場に戻ったところで逮捕された。
 リベイロさんはブラジル2位(サンパウロ州では1位)の実績を誇る有望選手で、米国での柔術世界選手権出場を夢見ていた。父親のジルベルトさんは「息子は畳を愛していた」と柔術に情熱を捧げた息子の突然の死を嘆いた。