ニッケイ新聞 2011年11月29日付け
26日付エスタード紙によると、サンパウロ州では10月までに3991人が交通事故で死亡しており、殺人の被害者3419人を572人上回った。
一時は増加が懸念された殺人事件の発生率は少し低下して10万人当たり9・82人となり、強盗殺人事件も5・5%減少。今年のサンパウロ州は世界保健機構が定めた流行地域の汚名を返上できそうだが、交通事故による死者は10万人当たり11・4人と相変わらず多発。
ただし、歩行者保護キャンペーンなどが展開されているサンパウロ市の場合、交通事故による死者は595人で、殺人事件による被害者の855人を下回っている。
州内の交通事故多発に関しては全国的に増えているバイクの事故の増加も影響しており、バイクの事故が内陸部でも広がっていることは関係者の懸念材料の一つだ。
また、強盗殺人の発生もサンパウロ市では13%減少しているのに、大サンパウロ市圏では51%と急増。内陸部でも10%増えている。
州内で最も多発している犯罪は置き引きなどの窃盗罪で、サンパウロ市では16万4818件、州全体では45万1147件と報告されている。