ニッケイ新聞 2011年12月13日付け
サンパウロ市やその近郊で、工場からの化学薬品やガソリンスタンドからの燃料漏れなどによる土壌汚染のため、新築家屋の納入遅れも起きると11日付フォーリャ紙が報じた。
サンパウロ市の場合、昨年の調査での汚染箇所は3765カ所。環境浄化技術公社(Cetesb)によれば、今年の調査では汚染箇所が5千カ所に及ぶ可能性もあるという。
土壌汚染の原因は様々で、工場や研究所で使った化学薬品が適切な処理をせずに捨てられた場合や、廃液タンクや燃料タンクにヒビが入って漏れ出す場合も考えられる。小規模ではあるが、使用期限切れの医療薬品を流しやごみ箱に捨てた事による土壌汚染もある。
汚染された土壌は原因に応じた薬品投入や土の入れ替えを行う必要があり、工場跡地などに家を建てたり井戸を掘る場合などは特に要注意だ。
サンパウロ市内で汚染箇所が多い地区は、モッカやベレン、サントアマロ、カンポ・グランデなどで、土地浄化作業のため、新築家屋納入が1年遅れた例なども見られるという。