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失業などの悩み広がる=個人GDP1位の町の実情

ニッケイ新聞 2011年12月15日付け

 地理統計院が13日に09年の住民1人当たり国内総生産(GDP)国内トップと発表したバイア州サンフランシスコ・ド・コンデは、失業などの問題に直面していると14日付G1サイトが報じている。
 大手企業進出でGDPが急伸し、1人当たりの年間GDPが36万レアルと報告された同市の人口は約3万3千人で、約45%の住民は市や国の福祉援助を受けている。住民の21%に当たる約7千人は公務員で、市からの収入で生活する人の割合は66%。同市住民からは、仕事を見つけるのは困難で、433レアルの月収から家賃に160レアル払ったら、水道や電気、ガスの支払いと食料購入にも事欠くと嘆く声も聞こえている。
 昨年の国勢調査によると、文盲率は10%。医療は市立病院一つと政府の家庭健康計画が頼りで集中治療室も足りず、道路の舗装も行き渡っていない。上下水道も40%が不適切またはやや不適切とされている。
 一方、市町村別のGDPが大きいのは、サンパウロ市、リオ、ブラジリアで、2009年の場合、この3市にベロ・オリゾンテ、クリチバを加えた5市だけで、国のGDPの25%を占めている。