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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2011年12月22日付け

 16億円が世界中の日系人・社会から東日本大震災のために送られた=本日付7面で詳報=。アメリカ7億6千万円に次いでブラジルが6億円を送っている。もちろんコロニアだけではない。世界中の支援、ブラジル社会の多大な協力も記憶に留めたい▼一連の海外からの震災支援に関するニュースを見て思ったのは、アメリカの盛り上げ方だ。有名人からしてそうだが、ハワイや米国本土の日系社会の対応は迅速かつニュース価値のあるものだ。キャンペーンの模様がメディアを通じて伝えられ、日本国民に好印象を与えている。つまりは巧みに〃外交〃の基本をやっているわけだ▼ボランティア活動の盛んなお国柄。人心を掴むアピールが支援金額にも反映されたのだろう。「世界最大の日系社会」があり、「世界有数の友好国」ブラジルで印象に残るような動きはなかった。ただ、口座を開いただけでアメリカに迫る勢いだけに、何か惜しい気がするのはコラム子だけか▼ナタル、新年、カーニバルと怒涛のイベントのすぐ後、1周年を迎える。もう(自称)「日系社会の代表団体」には期待すまい。日本、香港とさんざん遊んで、〃選挙対策〃で自らがぶち上げた国士舘センター案の進捗状況を発表しなければいけない年に2回の評議員会の2日後に平気で帰国するような会長である。人に言われてやる文協大講堂での追悼法要が関の山だろう▼挨拶ベタは神経質のせいかと思いきや、かなり図太い性格のようだ。先日も編集部を訪問。「どもども」と握手を求め、1分で去っていった。年末の挨拶だったのか。酔っ払っていたのか。良い新年を迎えて欲しい。(剛)