ニッケイ新聞 2010年1月1日付け
新年あけましておめでとうございます。
ブラジルに在住される皆様におかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申しあげます。
一昨年はブラジル移住百周年、昨年はアマゾン移住80周年と、日伯両国の間で、移住者・日系人の存在について大きく認識が深まる機会となりました。
ブラジル社会の中で信頼され、必要とされている日系人の姿を、むしろブラジル国民の歓迎ぶりから強く印象づけられましたが、それはブラジル社会に溶け込み活躍する日系人の皆さまが、よりブラジル社会を豊かにするために、自身の日本文化を継承していくんだという意志の表れであったといえると思います。
私ども海外日系人協会が主催する「海外日系人大会」も、1957年に「国連記念海外日系人親睦大会」として第1回を開催して以来、半世紀以上を経て、昨年、第50回大会を開催することができました。
ここ数年、ユース会議を実施し、日本に在住している留学生、研修生を中心に自主的な意見交換の場も設けられ、着実に若手リーダーが育っていることを感じます。
また、一昨年の大会からは主としてブラジルをはじめとする中南米からの在日日系人の皆さんの発表をいただいており、「海外日系人大会」も、グローバルな視点に立ち、より広範な日系人の皆さまのご意見を取り入れることが必要であることを痛感しているところです。
大会代表者会議終了後に採択された「第50回海外日系人大会・大会宣言」においても、「海外日系人大会」を今後も開催することと、「海外日系人協会」へのご支援について言及をいただきました。
「海外日系人大会」が、在住国で、日本で、そして世界で活躍する日系人の皆さまための大会となり、海外日系人協会が、日系人の皆さまのための協会となるように、さらに皆さまのご意見を伺いながら歩んで参りたいと存じます。
ブラジル在住の皆さまの、本年も変らぬご健康とご活躍を、心よりお祈り申し上げます。